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先端観測天文学研究室:アリゾナ大学との共同研究スタート~新型CMOSセンサーで挑む広視野・高時間分解能の天文観測~
国立天文台と法政大学を中心とする研究グループは、高感度かつ大型の新型天文観測用CMOSセンサーを6枚組み合わせた広視野カメラを開発し、アメリカ・アリゾナ州キットピークにあるアリゾナ大学スチュワード天文台のBok望遠鏡(口径2.3m)に搭載して観測を開始しました。
このセンサーは2560×10000画素、実サイズ2cm×8cmという大面積を持ちながら、毎秒10フレーム(部分読み出しでは毎秒1000フレーム)という高速撮像が可能な特殊な素子となっています。6枚のセンサーを並べることで12cm×8cmの広い焦点面を実現し、Bok望遠鏡の主焦点に搭載することで1.06×0.63平方度という広い視野で高時間分解能の観測が可能となりました。これにより、今までは観測が難しかった、短時間で変動する希少天体の発見・研究に大きく貢献すると期待されています。
カメラの設計・製作は国立天文台先端技術センターを中心にして、冷却デュワーや高速読み出し回路、データ取得システムなどの共同開発が進められ、法政大学の学部生・大学院生も開発に参加しました。そして、2025年夏にカメラをアリゾナへ輸送し、Bok望遠鏡への取り付けが行われました。調整後には、アンドロメダ銀河の鮮明な画像が得られ、カメラの性能を確認する大きな一歩となりました。
今後は観測を通してカメラの性能を評価するとともに、パルサーやスペースデブリ、近接ペアクエーサーなどの多様な天体の観測を進めていきます。さらに将来的には、すばる望遠鏡など大型望遠鏡への搭載も視野に入れ、これまで知られていなかった激しく変動する天体の探査と解明に取り組んでいきます。
詳細ページ:https://laola.ws.hosei.ac.jp/arizona.html

Bok望遠鏡の主焦点に搭載されたCMOSカメラ

カメラの焦点面に並べられたCMOSセンサー

初観測で撮影されたアンドロメダ銀河

CMOSカメラ開発チームとBok望遠鏡のスタッフ①

CMOSカメラ開発チームとBok望遠鏡のスタッフ②