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授業紹介

理論・方法・実践

科学の立場から「測る」「まとめる」「知る・伝える」ための理論と方法を体系的に学びます。学んだ理論と方法を天文学から心理学に至るまでさまざまな分野の対象を例にとって実践することで、あらゆる場面で役立つ汎用的な「科学のみちすじ」を身に着けます。幅広い社会的・文化的視点や価値観も養うことで、理系の力をさまざまな社会の問題の解決に適切かつ創造的に応用する力を育成します。

1・2年次― 理論・方法

科学の礎となる物理学と数学を根源的な部分から学びます。同時に、観測されたデータを適切に扱うための統計学と情報学を身に着けます。これらの理系科目に加え、哲学や文化学、心理学などの教養科目によって、幅広い社会的・文化的視点や価値観を養います。

3・4年次― 実践

1・2年次に学んだ理論と方法を天文学から心理学に至るまでさまざまな分野の対象を例にとって実践し、創造的応用力を磨きます。3年次春開講の問題解決型学習の授業で研究を体験し、3年次秋から研究室に実際に所属して学問を深めていきます。

1年次 実験・演習 選択語学 英語
  • 創生科学基礎実験Ⅰ
  • 創生科学基礎演習Ⅰ
  • フランス語、中国語、ドイツ語、スペイン語、朝鮮語から1語選択必修
  • コンプリヘンシヴ・イングリッシュⅠ・Ⅱ
  • コミュニケーション・ストラテジー
講義
  • 線形代数学及び演習Ⅰ・Ⅱ
  • 物理学基礎Ⅰ・Ⅱ
  • 確率統計・演習Ⅰ
  • 科学哲学、など
2・3年次 実験・演習 選択語学 英語
  • PBL
  • 創生科学実験Ⅰ・Ⅱ
  • 創生科学基礎実験Ⅱ・Ⅲ
  • 創生科学基礎演習Ⅱ・Ⅲ
  • フランス語、中国語、ドイツ語、スペイン語、朝鮮語から1語選択必修
  • アカデミック・リーディングⅠ・Ⅱ
  • アカデミック・ライティング
講義
  • リモートセンシング科学
  • 量子エレクトロニクス
  • 天文学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
  • 解析力学
  • 計測単位と標準、など
  • コーパス言語分析
  • 環境歴史論
  • 人文・社会科学リサーチ方法論
  • 行動科学計測
  • イノベーションと企業経営、など
  • メディアインタラクション
  • 機械学習
  • 集合知能
  • デジタル信号処理
  • 言語の数理、など
卒業研究
  • 卒業研究プロジェクトⅠ
4年次 卒業研究
  • 卒業研究プロジェクトⅡ・Ⅲ
  • 卒業論文

自然現象や物質の
性質を解明

コミュニケーション能力を養成し、人間社会を理解

人間の知能・知識を
コンピューター上で再構築

教員免許
高等学校教諭第一種免許状(数学)・中学校教諭第一種免許状(数学)・高等学校教諭第一種免許状(理科)・中学校教諭第一種免許状(理科)の取得が可能です。中学校と高校の2つの科目の教員免許を取れる学科は少ないです。
外国語教育
国際的・学際的な活躍を視野に入れ、英語に加え、ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・朝鮮語から1つを選んで習得します。上級レベルの授業もあり、たとえば中国語のスピーチコンテストで入賞する学生もいます。

授業紹介

創生科学科での授業をいくつかご紹介します。

確率統計・演習Ⅰ(1年次~)

実社会で得られる様々な情報・データに基づいて、「有益な情報」や「新たな価値」を抽出し意思決定するための統計分析手法を学びます。統計分析はデータから問題の原因を特定したり、未来の出来事を予測することができるなど、今日の人工知能技術の基礎理論です。しかし、データがあっても正しい分析方法を知らなければ有益な情報は得られません。本講義ではプログラミング演習を通して統計分析に関する知識と技術を身につけます。

物理学基礎Ⅱ(1年次~)

物理学の入り口としてまずは力学から学びます。高校物理とは違って、微分積分を駆使した方法でアプローチしますから、(扱う現象は初歩的ですが)ほとんどの学生さんにとっては新鮮に映るかもしれません。もう少し別の視点から眺めると、創生科学科では物理と数学は、物事を論理的に考えるための基本という位置付けにしています。力学という現象を素材にして、公式に当てはめて答えを計算するだけの作業ではなく、物事を本質から理解するためのトレーニングを行なうことを目的としています。

量子力学Ⅰ(2年次~)

量子力学は現代物理学の中核をなす柱の一つです。古典力学とは異なる特有の概念があり、難しいと思われるかも知れませんが、なぜ量子力学が必要なのかを紐解くと、そこにはマクロな世界の現象を説明するのにミクロの世界の量子力学が必要となった歴史があります。本講では、この経緯を踏まえて、量子力学の基本的な式であるシュレディンガー方程式を学び、さらに水素原子など実際の物質系を自然科学の言葉で記述します。

創生科学実験Ⅰ(3年次~)

言語研究のための分析と検証

「ことば」は、その表出から音声言語と文字言語に分類することができます。この授業ではその両方の言語に関する実験を実施しています。音声言語では、自分の声を録音して、特徴を音響的に分析し、加工して弁別実験を作成します。文字言語では、英語テキスト自体の難易度を、ミクロ・マクロの要素から総合的に検証します。「ことば」を異なる切り口から分析する方法、その結果の解釈を学びます。

創生科学実験Ⅱ(3年次~)

情報のインプットと
アウトプット技法

研究の基本である、文献調査の方法を学びます。目標は、受講者が法政大学図書館の図書や電子ブック、視聴覚教材、データベースの活用方法を十分理解したうえで、使いこなせるようになることです。さらに、各自が自分の持っている情報を的確にまとめて発表する機会をもうけ、プレゼンテーションスキルの向上を目指します。

創生科学実験Ⅱ(3年次~)

移動ロボットための
計測制御の応用

組み込み用マイコンはセンサーなどの接続が容易ですが、演算能力や記憶容量に厳しい制約があります。一方でパソコンはそれらの制約が少ない上に、様々な既存アプリケーションの利用も可能である反面、センサー等の接続には制約があります。そこでここでは、センサー等が接続されたArduinoマイコンと、パソコンを組み合わせます。そしてパソコン上で実行されるMATLAB(技術計算言語)からマイコンを操ることで、計測制御を行います。パソコン上だけには留まらないプログラミングを体験し、会得することが目的です。

深層学習の基礎(3年次~)

深層学習は、近年の人工知能の基礎となる方法で、大規模なニューラルネットをデータから最適化することにより、賢く実用的なモデルが得られます。ここでは、基本的な原理や仕組みを学びながら、同時に、具体的にどのようなプログラムで実現できるのかについての知識も習得します。対象となるデータは、統計分析や機械学習で用いるデータよりもより実世界のそのままのデータに近い、画像や自然言語など、非構造化データと呼ばれるものが対象になってきます。

PBL(3年次~)

心理学入門

「理工学部で心理学?」と驚くかもしれませんが、心理学は人の行動や心の働きを科学的に研究する学問です。この授業では、日常のさまざまな現象を「科学のみちすじ」に基づいて明らかにしていきます。具体的には、性格を測る心理テストを使った調査や、香りが心に与える影響を調べる実験を行います(写真は実験刺激の準備中)。科学の視点で心と行動を探る、新しい学びの体験です!

PBL(3年次~)

宇宙を身近に

宇宙を身近に感じられるコンテンツやイベントの開発・実施を学生グループで行います。内容は宇宙に関連し、かつグループ内の総意であればなんでもOKで、例えば、教材や科学館の展示から、音楽や写真、ファッション、アート、Webメディアなどあらゆる文化との融合は発想次第です。大学生ならではの発想が期待され、これまで、プラネタリウムの制作展示、キュレーションサイトの制作発信、下北沢のカフェを貸し切ったスターパーティの開催など様々な学生主体企画にチャレンジしてきました。