在校生の声
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2022年度入学
永嶋 太一
2022年度入学永嶋 太一
応用言語学研究室所属学部3年生
創生科学科から得られる学問と生活
- 創生科学科に進学した理由は?
私が創生科学科を選んだ理由は、「理系ジェネラリストを育てる」という言葉に未来を感じたからです。一見すると、一つの分野に突出することなく広く浅く学ぶことを指すイメージがあるかもしれません。しかし、私はこれが今の時代に最も求められている素養だと感じています。ITが発展した現代において、情報を持つだけでなく、それを活用して考え、発信することができる人材が不可欠です。だからこそ、私は創生科学科に入り、社会が求める理系像を体現したいと思いました。
- 印象的な授業は?
印象に残っている授業は1年秋に受講する離散構造です。離散構造は、集合理論、記号論理、帰納的証明、グラフ理論、組合せ論、確率論などを含む数学分野です。この授業では、高校で学んだ数学とは雰囲気が異なり、同じ数学でありながら異なる思考を求められる点が非常に面白かったです。私は苦戦したのですが先生の授業が非常に分かりやすくて楽しく単位を取得することができました。
- 大学生活の印象的な思い出は?
授業以外では、主に部活動が印象的でした。創生科学科は部活動やサークルに所属する人が多い印象があります。1年生の頃から工体連ソフトテニス部に所属しており、所属当初、チームは関東リーグで2部でしたが、1年の秋に1部に昇格し、2年の秋には1部で優勝することができました。大学生といえば学業やアルバイトのイメージが強いかもしれませんが、部活動やサークル活動も大きな魅力の一つです。がむしゃらに努力するのではなく、効率的に努力し、自分のライフスタイルに合わせて好きなことを追求できる点が魅力です。創生科学科に入学したら、ぜひ部活動やサークルに所属してみてください。
- 研究活動で得たものは?
研究室に配属されて間もないため、前段階として多くの先行研究に触れている段階ですが、大学生活で最も楽しいのは研究だと思います。自分の単純な好奇心を、知識豊富な先生方のサポートを受けながら突き詰めていくことは、最高の体験です。ぜひ、自身の興味のある研究室があれば調べてみてください。
- 入学を目指す学生にメッセージを!
創生科学科は、大学生活を充実させるための環境が整っています。特に、自分のやりたいことがまだ明確に定まっていない人にこそ、広い視野を持てる創生科学科に入ってみてほしいです。良い仲間との出会いや貴重な経験が得られると思います。受験勉強は大変かもしれませんが、最後まで悔いの残らないように努力してください。応援しています。
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2022年度入学
坂田 真悠
2022年度入学坂田 真悠
応用認知心理学研究室所属学部3年生
多分野での知識を身につけ その先の奥深い学びへ
- 創生科学科に進学した理由は?
私が創生科学科を選んだ理由は、学べる分野の多さにあります。高校時代は数学が得意だったことから理系を選択したものの、文理問わず様々な学問に興味があった私にとって、創生科学科は非常に魅力的に感じました。もちろん専門的な知識も大切ですが、それと同時に多方面で活躍できるような広い知識も大事だと考えています。創生科学科ではそのような広い知識を身につけ、「理系ジェネラリスト」として成長していける点が魅力だと思います。
- 印象的な授業は?
3年次に履修する創生科学実験です。1、2年次に履修できる実験とは異なり、春学期、秋学期それぞれ3種類の実験を選びます。また、知能、自然、人間という3つのフィールドの実験から自分の興味に合わせて選択することができるのは、多分野に学びを展開している創生科学科ならではの特徴でもあり、印象に残っている部分でもあります。また、分野だけでなく一緒に取り組むメンバーも実験ごとに変わるので、その点も楽しみにしていました。
- 大学生活の印象的な思い出は?
高校生に向けて夏休みに行った「ワンデーサイエンスカレッジ」です。毎年小金井キャンパスで開催していますが、今年は創生科学科を代表して研究室のメンバーで参加し、心理学の基礎を理解できるようなプログラムを行いました。準備段階を通じて私自身も心理学への理解が深まり、当日も様々な体験や実験を行い楽しい時間にすることができました。貴重な経験ができ、非常に印象に残っている活動です。
- 研究活動で得たものは?
心理学研究室に所属しており、卒業研究に向けて学びを深めているところです。配属されて約3ヶ月、輪読を通じて新たな知識を得るのはもちろん、考えを共有することで以前よりも視野を広げた見方が身についたと感じています。また私たちの研究室では研究の一環として企業見学に行き、実際に心理学がどのように活用されているのかを学ぶことで、さらなる理解を深めています。奥の深い心理学の中で最も興味のあるテーマを見つけ、卒業研究に繋げたいです。
- 入学を目指す学生にメッセージを!
創生科学科では1、2年次に多分野の学びを通じて広い知識を身につけ、そこで興味を持った分野については3、4年次に選択授業や研究室を通じて応用的な学びを深めることができます。高校では理系を選択していても、実際は様々な分野について興味がある人も少なくないと思います。創生科学科では幅広い学びを通して、自分が研究したいと思える分野に出会えること間違いなしです。創生科学科でお待ちしています♪
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2022年度入学
阿部 滋斗
2022年度入学阿部 滋斗
教育工学研究室所属学部3年生
創生科学科で広がる学びの可能性と新しい自分
- 創生科学科に進学した理由は?
さまざまな分野に興味があったからです。大学進学を考える際、多くの学部や学科を調べる中で、機械工学やデータサイエンスなど、幅広い分野に関心を抱きました。その中でも創生科学科は、多岐にわたる分野を横断的に学べるカリキュラムが特徴であり、自分の興味や適性に合っていると感じたため進学を決めました。
- 印象的な授業は?
1年次の秋学期に履修した必修科目「創生科学基礎演習Ⅰ」です。この授業で初めてプログラミングに触れ、授業を通じてプログラミングの楽しさを知り、現在ではプログラミングを活用する研究室に所属しています。このように、実際に学びながら自分の興味や関心を深められる点が、創生科学科の大きな特徴だと感じています。
- 大学生活の印象的な思い出は?
教職課程です。周りの友人に比べ、多くの授業を取らないといけないので大変ではありますが、教育業界のことはもちろん、教職課程の1つでもある「介護等体験」を通して介護業界について知ることができるなど自分の知見が広がり、面白いです。また、グループワークをする機会が多いので、他の学部学科の人たちと関わることができるのも魅力の1つだと思います。
- 研究活動で得たものは?
教育工学研究室に所属しており、現在は研究に必要な基礎知識を学んでいるところです。専門的な内容が多く難しさを感じることもありますが、自分の興味ややりたいことを追求できる点がとても楽しいです。大学を選ぶ際には、研究内容についても調べてみると、自分に合った環境を見つけやすくなると思います。
- 入学を目指す学生にメッセージを!
大学進学を考える際、「どのようなことを学ぶのか」や「自分は何に興味があるのか」で悩む方も多いと思います。私自身も大いに迷い、多くの学校を見て比較し、自分が納得できる進学先を選ぶまで苦労しました。皆さんにもぜひ、多くの大学や学部を見て、自分にとって最良な進学先を見つけてほしいと思います。それが創生科学科であれば、とても嬉しいです。大学受験で大変なことや辛いこともあるかもしれませんが、最後まで諦めずに頑張ってください!
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2021年度入学
鈴木 ひかり
2021年度入学鈴木 ひかり
応用言語学研究室所属学部4年生
なりたい自分が見つかる~学び、夢、発見を創生(ここ)で~
- どんな研究に取り組んでいますか?
応用言語学ゼミに所属し、日本全国にある大学校歌の歌詞の計量テキスト分析に取り組んでいます。校歌をテキストデータ化し、テキスト分析ソフトにかけることで、地域ごとに特徴は見られるのか、国立・公立・私立大学の校歌で違いはあるのか、戦前と戦後に作られた曲で差はあるのか等を調べる研究です。個人的に驚いたことは、国立大学の校歌に頻出する名詞は、公立・私立大学校歌に頻出する名詞と少し違いが見られたことです。今後も考察を深めていきたいです。
- 大学生活の印象的な思い出は?
大学合唱団での活動です。合唱では母音や子音の発音や発声方法、倍音などの「音声学」の知識が必要となります。合唱で習ったそれらの知識が、所属している応用言語学ゼミでの学習に活かせた場面がありました。また、法政大学の3キャンパス合同の合唱団で仲良くなった地理学科の友人から学問としての歌や地理学の楽しさを教わり、自分の卒論のテーマを決める上でヒントを沢山もらえたことが印象に残っています。
- 研究活動で得たものは?
問題に対して仮説を立て、実験・分析によって考察するプロセスが身に付きました。例えば、アンケート調査から平均値や最頻値を算出し、定量的に考察するだけでなく、少数派の回答にはどのような意見があるのかを質的に分析・考察する力です。これらのプロセスをレポートや論文にまとめていくことで、自分の中で論理的思考力が成長したと思います。
- 就職活動での強みは?
幅広い学問を学べるため、進路の選択肢を広げられるところだと思います。例えば、実験での回路設計やデバイス、プログラミングを扱った経験を活かしてエンジニアになる、数学を活かしてアクチュアリーやQCになる、教員になるなど、多様な可能性があります。事務や営業職においても、科学に触れてきたバックグラウンドがあることで活躍できるフィールドが十分あると思います。
- 今後の展望は?
家電メーカーに就職し、大阪でQC(品質管理)として働く予定です。QCを選んだ理由は、授業で学んだ統計数学に興味を持ち、その学習が活かせる職種に就きたかったからです。また、私は東京生まれ東京育ちですが、昔から関西のグループや関西弁に憧れがあったため勤務地は大阪を希望しました。何もかもが初めての環境に期待と不安でいっぱいですが、どんな壁もポジティブに乗り越えていきたいです。
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2020年度入学
高森 悠平
2020年度入学高森 悠平
自律ロボット研究室所属学部4年生
ロボットが自ら安全かつ効率的に移動する仕組みを探求
- どんな研究に取り組んでいますか?
現在は自律移動ロボット研究室に所属し、ロボットが自ら周囲を認識しつつ安全かつ効率的に移動する仕組みを探求しています。障害物回避や経路計画、環境認識など幅広い分野であり、大変な場面が多々ありますが、研究室チームで実際に動かし、議論をしていくのはとても面白いです。
年二回、つくばとアメリカである大会での完全走破という目標もあり、充実した研究だと思います。
- 大学生活の印象的な思い出は?
それはもちろん留学です。
元々アメリカの雰囲気が大好きでしたので留学は何年も前から決めていました。
リスニングがやはり最難関でしたが、慣れるといけるもんですね笑
友人とパーティー、旅行、ドライブ、授業プレゼン、特にアメリカならではの交友関係が言葉に出せないくらい幸せでした。
異国の地という怖さもなく、ずっと夢の国にいたような一年でした。
- 研究活動で得たものは?
主に問題解決能力です。
ハード・ソフトどちらも不具合が発生することがあり、
それについて仮定を挙げつつ論理的に解決していく能力が身についたと思います。
その過程で、チームでの協力・議論を通じたコミュニケーション能力の成長も感じています。
- 就職活動での強みは?
院進学予定のため、現時点では解答できません。
- 今後の展望は?
同じ研究室で大学院に進学予定です。
学部時代の研究を通じてより自律移動ロボットの研究に携わりたいと思いました。
また社会に出た際、必要な人材になるべく大学院進学は必須だと改めて感じました。
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2021年度入学
柿山 宇徳
2021年度入学柿山 宇徳
人工知能・機械学習研究室所属学部4年生
人口知能・機械学習を医療分野に活かす
- どんな研究に取り組んでいますか?
人工知能・機械学習研究室に所属し、外部の医療機関と連携して、子宮鏡画像を用いたAIによる慢性子宮内膜炎の診断支援システムの開発に取り組んでいます。医療分野という、人々の健康に直結するテーマに携わることで、社会貢献を実感しながら研究に取り組めることに大きなやりがいを感じています。
- 大学生活の印象的な思い出は?
所属しているサークル、作曲研究会での活動です。コロナ禍の新入生歓迎会の時期にはサークルのメンバー達と協力してSNSでの広報や新入生向けの交流会を複数回企画しサークルの部員集めに励みました。
- 研究活動で得たものは?
研究を通してプログラミングや統計処理の知識といった理系としての技術的なスキルを伸ばすことができました。また、学会での発表や研究室で毎週行われるミーティングを通して論理的思考力やスピーチ力といった、社会で実践的に役立つスキルも身につけることができました。
- 就職活動での強みは?
院進学予定のため解答できません
- 今後の展望は?
同じ研究室で大学院に進学する予定です。学部時代では慢性子宮内膜炎という一つの疾患に焦点を当てて研究に取り組みましたが、大学院進学後は大規模言語モデル(LLM)などを活用して、より幅広い領域の疾患に対して汎用性のある医療AIの開発に取り組みたいと考えています。
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2021年度入学
粂谷 広海
2021年度入学粂谷 広海
文化人類学研究室所属学部4年生
「技術力と人間力を磨き、時代を切り開く理系ジェネラリストへ」
- どんな研究に取り組んでいますか?
文化人類学研究室に所属しており、大学生の就職活動について研究を進めています。自分自身の就職活動から早期化や長期化を体感し、どのように進めていけば満足して終えることができるか興味を持ちました。インタビューとアンケート調査を行い、統計分析を進めています。
- 大学生活の印象的な思い出は?
準体育会大学サッカー部での新歓活動です。共感力とコミュニケーション能力を生かして、新入生に寄り添い、楽しんでもらえるイベントを開催することでより多くの人に入部してもらうことができました。「先輩のおかげで入部できてよかったです」と言われたときはとても嬉しくて印象に残っています。
- 研究活動で得たものは?
課題発見力です。文化人類学では観察することやコミュニケーションを取ることが多く、当事者意識をもって問題について考えるようになりました。そして自分たちで何かできることはないかと物事を深く考え、課題を発見できる力を身につけることができました。
- 就職活動での強みは?
文系理系を問わない幅広い学びです。技術力を持っている人が多い中で、人間力を高められたことが大きかったと感じます。会社にはもともと技術やノウハウが存在しますが、それをどう使うのかアイデアを生み出す力が必要になってくる上で理系だけの考え方ではなく、文理の壁を壊して幅広い視野で物事見ることができる点を評価してもらえたと思います。
- 今後の展望は?
メーカー系のIT企業(Sier)に就職します。職種はシステムエンジニア(SE)です。就職活動を終えてから勉強していた基本情報技術者試験に合格しました。SEとしての力を高めていき、ITの力をうまく活用して、人が本来の能力を最大限発揮できるポジジョンで活躍できる社会を創造します。
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2021年度入学
小川 翔大
2021年度入学小川 翔大
応用経済学研究室所属学部4年生
学業、部活動、就活に全力で取り組んだからこそ充実かつ納得のいく4年間に
- どんな研究に取り組んでいますか?
「企業統合に伴うグループ内製品のすみ分け」というテーマで研究を行いました。Lenovo、富士通、NECは2010年以降統合や合併を経てパソコン製造の分野で協力をしており、各社が製造するパソコンはスペックの観点でどのようにすみ分けがなされているのかをAlkanoというデータ分析ツールを用いて明らかにしました。
- 大学生活の印象的な思い出は?
工体連陸上競技部での活動が印象に残っています。私が1年生の頃は各大学の同好会が参加する駅伝大会でチームは最下位であったものの、中長距離ブロック長としてチームの強化を行い、3年次の大会では7位まで順位が向上しました。この過程において、仲間と共に目標に向けて苦しさを乗り越えられた経験は忘れられません。
- 研究活動で得たものは?
調整力が身についたと思います。具体的には、分析方法に間違いが見つかり予定から遅れてもこの先を調整して締切に間に合わせたり、各人に分析やデータ収集の役割の配分と調整をしたりといったところです。3年後期に同期5人共同で研究をしたのですが、その過程で調整力が身についたと思います。
- 就職活動での強みは?
理系学科でありながら文系の素養も深められるという点が良かったと思います。3年次の学科専門科目である流通経済学の講義によって財務諸表の読み方を学び、金融業界を軸に就活をしていた私にとって役に立ちましたし、いま取り組んでいるFPの勉強にも生きています。
- 今後の展望は?
銀行で法人RMという仕事に就く予定です。金融業界はモノを売るのではなく自身の人間力も資本となる無形商材を扱う業界です。誠実かつ熱心に法人のお客様と向き合い、他の銀行とも取引している中でも相談したいことがあれば私を一番はじめに頼りにしていただける存在になりたいです。
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2021年度入学
石井 友梨
2021年度入学石井 友梨
教育臨床学研究室所属学部4年生
創生科学科だからできた幅広い学習や体験
- どんな研究に取り組んでいますか?
取り組んでいる研究内容は、味覚の感じ方によって性格特性に違いはあるのかです。現在、性格診断が流行していますが、コミュニケーションや性格診断以外でも性格傾向を知る方法があれば面白いと思ってこの研究を行っています。味覚実験と性格診断を通して味覚と性格の関係性について分析、考察します。
- 大学生活の印象的な思い出は?
教職課程の中で行った、介護体験です。私は支援が必要な児童・生徒に向けた放課後デイサービス施設で貴重な体験をさせていただきました。授業で勉強はしていましたが、実際に体験したことで理解を深められました。人の感情が分かりにくかったり、言葉が出ずらかったりする子が多い中で、難しいこともありましたが、彼らと過ごした期間で大きく成長できました。
- 研究活動で得たものは?
自分がゼミを通して成長できた点は話し合いの力です。私のゼミでは個人で研究を進めていますが、進捗をゼミ全体に発表する機会があります。初めはなかなか意見が出ない場面がありましたが最近では全員で全員の研究を良くすべく、活発に意見交換がされるようになりました。その力は就職活動でも生かされたと思います。
- 就職活動での強みは?
理系の人とも、文系の人とも話が合うように感じた点です。私が、就職活動で一番必要だと思う力はコミュニケーション能力です。文理を問わない幅広い学びができる創生科学科だからこそ、たくさんのお話に興味を持つことができ、意見交換できました。
- 今後の展望は?
システムエンジニアになる予定です。人や企業が必要としているものを自分の手で形にできるところに魅力を感じました。目標は、小さなことでも人に感謝されるような人になることなのでシステムエンジニアでこの目標を叶えていきたいと思います。
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2021年度入学
及川 千遥
2021年度入学及川 千遥
先端観測天文学研究室所属学部4年生
私の将来を決めた創生科学科での学び
- どんな研究に取り組んでいますか?
宇宙初期に似た環境を持つ星形成領域について研究しています。このような領域を調べることで、銀河がどのように誕生し進化してきたのかを知ることができます。研究対象の天体は銀河外縁部に属しており、今まで見つかってきた星形成領域と比べると、格段に暗く淡く見える点が特徴的です。従来知られている明るい星形成領域とどう異なるのかを調べることが私の研究の目的です。
- 大学生活の印象的な思い出は?
教職課程の履修が印象的です。法政大学の教職課程の授業はアクティブラーニングと呼ばれる、学習者が能動的に参加する授業形式が取られていることが多いです。この形式は学習者の主体性や課題解決力を育むことが出来るとされています。これを経験したことでより楽しく、深い理解に繋がっていると実感しました。また法政大学の教職課程センターは教員採用試験の対策も手厚く、教員を目指す方には非常に良い環境が整っていると感じます。
- 研究活動で得たものは?
天文学に関する知識はもちろん、データ解析を通じてプログラミングスキルが身に付きました。創生科学科ではプログラミング(Python)が必修授業です。当時はコードの意味が分からずプログラミングに対して苦手意識がありました。しかし研究には必須であるためデータ解析を進めるうちに慣れてきました。もちろん一人で解決できることばかりではないので教授に相談することも多々あります。プログラミングスキルだけではなく、自分の課題を整理して他者に相談し解決する力というのも研究を通じて培ったスキルの1つだと思います。
- 就職活動での強みは?
ロケットの軌道や衛星による測位システムには物理学や数学の基礎力が欠かせません。しかし宇宙開発の仕事はこういった能力だけではなく、世界規模で多くの機関と協力する必要があります。創生科学科では、俯瞰的に問題を解決しようとする力に加え、情報発信のためのコミュニケーションについてスキルを培うことができたと考えています。就職活動ではこうした学びを多くの人々との連携が不可欠な宇宙開発の仕事に生かせることがアピールできたと考えています。
- 今後の展望は?
天文学とは少し異なりますが、宇宙が好きという気持ちから宇宙開発を行う企業に就職予定です。そのため宇宙開発を通じて、宇宙というフィールドから地球の安全な暮らしに貢献したいと考えています。具体的には、近年増加する自然災害の被害を最小限にできる仕事がしたいと考えています。例えば「ひまわり」をはじめとする気象衛星は豪雨や大規模噴火といった国内外の災害場面で広く活用されています。授業や研究室活動での学びを生かして、こうした衛星の運用やそれを打ち上げるためのロケットに搭載するソフトウエアの開発に携わりたいと考えています。そしてこれらを通じて地球規模の課題に宇宙からアプローチしていきたいです。
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2021年度入学
大場 光稀
2021年度入学大場 光稀
最適化モデリング研究室所属学部4年生
理系ジェネラリストとして、よりよいホスピタリティ業界を実現する
- どんな研究に取り組んでいますか?
私は最適化モデリング研究室で、電気電子工学科の研究室と合同で家の中が全てコードレスな環境を実現するために、家電に無線給電を行うロボットの運行・給電計画を決めるという研究を行っています。自分の研究が実際に未来で自分が使っているかもしれないというのはとてもわくわくします。
- 大学生活の印象的な思い出は?
オープンキャンパススタッフでの活動です。この団体には小金井キャンパスの全ての学科のスタッフが在籍していたため、行動力のある人、場を盛り上げることのできる人、ホスピタリティにあふれた人、自分にはない魅力のある人など個性豊かなスタッフと活動をして多くの刺激を受けました。また、リーダーや代表をすることができたので、自分の能力を高めるだけでなく、周りの人の快適な状況を考えるという貴重な経験もできました。
- 研究活動で得たものは?
私は、このゼミでプログラミング能力を培うことができました。この経験はただコードを書くという能力だけでなく、今後何か計画を立てるときに論理的に物事を並べて効率的な手順を考える練習になったと思います。また、合同研究であったことから自分とは専門の違う人へどのように説明すればわかりやすく伝わるかを考える機会が多くあったことも、今後説明するときに役立つと思います。
- 就職活動での強みは?
・プログラミング能力を習得できた
・実験のレポートを書いた経験
・第二外国語を学べたこと
・心理学や経済学についても専門の授業があった
などのように幅広い学びの場があったため、就職活動でも様々な業界に興味を持つことができた。
- 今後の展望は?
ホスピタリティ業界の会社に就職し、結婚式のプランナーとして働きます。いわゆる”理系職”ではありませんが、自分がもともとイベントが好きなことやオープンキャンパススタッフでの経験から就職を決めました。将来的には理系ジェネラリストとして、IT化することで効率化できる部分を探し、より人との関わりに時間を割き良いものを作り出せるホスピタリティ業界を実現したいと考えています。
卒業生の声
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2022年度卒業
村田 夏樹
2022年度卒業村田 夏樹
人工知能・機械学習研究室所属修士2年生
高校生の頃の私へ 私はこの道を進みます
- 大学院に進学した理由は?
大学院に進学した理由は、研究を通じて人工知能の可能性をもっと深く追求したいと考えたからです。創生科学科では、理系科目だけでなく、文系や教職科目も学ぶことで広い視野を持つことができました。特に所属する「人工知能・機械学習研究室」では、自然言語処理や画像認識など、各自がテーマを決めて研究します。大学院では、自分の研究が社会の中でどのように役立つかをさらに考え、発展させていきたいと思っています。
- どんな研究に取り組んでいますか?
私が取り組んでいる研究は、「大規模言語モデル(LLM)」を使って数学の問題を解く方法を探るものです。LLMは、人間の言葉(日本語や英語など)をコンピューターが理解し、処理する技術です。具体的には、LLMが出した答えが正しいかどうかを別のLLMで判定し、不正解の場合はその理由を追加して再チャレンジさせる仕組みを研究しています。この方法で、モデルの精度をさらに向上させることを目指しています。
- 今後の展望は?
大学院修了後は、人工知能の知識を活かしてエンジニアとして活躍したいと考えています。研究で学んだことをもとに、新しい技術を提案したり、業務を効率化する仕組みを作ったりすることが目標です。その後、10年ほど実務経験を積んだ後は教員になりたいと思っています。企業での経験を活かし、生徒たちに「学ぶことの大切さ」や「社会での生き方」を伝えられるような教員を目指しています。
- 入学を目指す学生にメッセージを!
私も高校生の頃は「理系の勉強をしてみたい」くらいの気持ちで大学を探していました。創生科学科は、さまざまな学問に挑戦できるだけでなく、多様な仲間と刺激を受けながら学べる学科です。この環境で私は、幅広い学問の基礎と人工知能の専門知識を学ぶことができました。進路に悩むこともあると思いますが、自分の選択に自信を持てるよう、最後までしっかり考えてみてください。
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2023年度卒業
富島 拓海
2023年度卒業富島 拓海
学際宇宙ゼミナール所属修士1年生
垣根を越えた学びで広がる可能性
- 大学院に進学した理由は?
学部時代に得た学びを大学院でさらに深め、学際的な研究に熱中したいと思ったからです。私は創生科学科で理系・文系の垣根を超えて広範な分野を学ぶ中で、ジェネラリスト的素養を身につけながら、徐々に「地方創生」や「データサイエンス」の専門的な世界に強い興味を持ち始めました。専門性を磨き、自分のやりたい「地方創生×データサイエンス」の学際研究をとことん追求したいと思った大学2年の秋頃から、大学院進学を視野に入れていました。
- どんな研究に取り組んでいますか?
私は、根拠に基づく政策立案(EBPM)の推進に貢献するために、国や自治体の地方創生政策に関する精緻な効果検証や、その枠組みの検討を行っています。例えば、中心市街地活性化政策に関する政策の効果検証を、統計的因果推論を用いて分析しています。この研究を通じて、データ(根拠)に基づく客観的な判断を促進し、より効果的な政策立案を支援する一助になれたらと思っています。
- 今後の展望は?
大学院修了後は、コンサルティング系の会社で企業や社会の課題解決に携わりたいと考えています。学生時代に培ったデータサイエンスの知識を活かし、テクノロジーやデータ活用の切り口から新たな価値創出に挑戦したいです。そして様々な業界で経験を積んだ上で、最終的には地方創生の分野で、データ分析や政策提言・社会実装を通じた課題解決に貢献し、持続可能な地域社会の実現にチャレンジしたいと考えています。
- 入学を目指す学生にメッセージを!
創生科学科で幅広い知識や技術を身につける中で、自分の適性や興味を発見し、それを思う存分に深めることができました。この学科では自分の可能性を試し、多様な挑戦ができる環境が整っています。複雑化する現代社会の課題に対し、第一線で立ち向かって活躍できる「最強の理系ジェネラリスト」を目指して、創生科学科への入学を視野に入れてくれたら嬉しいです。
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2022年度卒業
福澤 悠亮
2022年度卒業福澤 悠亮
レーザー物理研究室所属修士2年生
ミクロの世界を自分が作った装置で見てみたい
- 大学院に進学した理由は?
入学時から物理が好きで、特にミクロな量子の世界における、マクロな世界では起こり得ない不思議な現象に興味を持ち、この学科を選びました。3年生では、『レーザー物理研究室』に入り、レーザーを用いて未知の原子の性質やミクロな世界を探求する研究に取組み始めました。研究を進める中でその魅力に引き込まれ、自分の手で大きな成果を上げたいという思いが強まり、大学院進学を決意しました。
- どんな研究に取り組んでいますか?
実験物理学の世界では自分の研究テーマに適した実験装置がなかなか存在しないことが多々あります。時に図面を描き、制御プログラムを書き、実際にテスト実験を行いテーマに即した装置を自分たちで作成します。ここでも創生科学科の広い学びが役立っています。
現在私は10,000 m/s程度の非常に速い速度を持ったイオンビームを数100 m/s程度まで低速化し、電荷を持たない原子ビームに変換する装置開発を行っています。この装置を用いることで原子の中にある原子核を調べることや物性研究への応用が期待されています。
- 今後の展望は?
卒業後は博士課程へ進学し、引き続き現在の研究に取り組んでいきます。
その後の進路としてアカデミックの世界に残るのか、培った学びを生かして民間企業への就職を目指すのかは、まだ決めてはいないのですが、研究活動を通して自身の適性、本当にやりたい事をも見極めていきたいと考えています。
- 入学を目指す学生にメッセージを!
大学生活は、それまでの生活と比べて、格段に選択肢が広がります。学業はもちろん、アルバイトやサークル活動、趣味など、興味のあることに積極的に挑戦してみてください。うまくいかないこともあるかもしれませんが、その経験や人との出会いが、次の挑戦への大きなチャンスをもたらしてくれるでしょう。
私の大学生活のテーマは「今しかできないことをする」でした。コロナ禍の影響で思い通りにいかないことも多くありましたが、それも貴重な経験です。皆さんも、この4年間で取り組みたいテーマを一つ決めてみてはいかがでしょうか。