松尾 由賀利 教授
【専攻】
物理学・レーザー分光・量子エレクトロニクス
【研究テーマ】
精密レーザー分光で探る原子/原子核構造・レーザーアブレーション質量分析
【詳細】
レーザー分光学は現代科学において、おそらくもっとも有効桁数の高い測定を行うことができる学問です。光の色を分けることに始まる分光学ですが、究極の分光技術は素粒子・原子核をはじめとする物質の基本や宇宙の根元に迫る有力なツールといえます。私たちはこのレーザー分光学の手法を用いて原子の性質を詳しく調べ、その構成要素である原子核についてまでも詳細な情報を求める研究を行っています。
特に、超流動ヘリウムという特殊な低温液体に原子を導入し、精密な測定を行うことで、加速器で生成される天然に存在しない原子種の核構造や、周囲のヘリウムが原子に及ぼす影響を原子レベルで研究しています。
また、レーザーは極めて短い時間にパワーを集中して光を出すことができます。この光をレンズで集光して固体に照射したときに起こる、原子、分子、微粒子、イオン、電子などが爆発的に放出されるレーザーアブレーションという現象を利用して、元素分析や、微粒子生成など物質科学の研究も行っています。