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七夕講演会が開かれました
7月31日夕、創生科学科主催の七夕公開講演会が小金井市宮地楽器ホールにて開かれました。第一部、500名を超える来場者の拍手を受けて、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)長の村山斉氏が登壇しました。「七夕から暗黒物質まで」というタイトルで、夏の大三角から現代宇宙論までをユーモラスに語られました。身近な星や銀河の小話からその運動へ矛盾点を投げかけ、暗黒物質という未知の存在について聴衆自らに考えさせる内容で、会場中が知的好奇心に満たされていました。「暗黒物質はいい奴」とか、「宇宙空間はゴムのようなもの」といった適度にデフォルメされた講演には、時に笑いを取りつつも現代の天文学の要点が凝縮されており、1時間とは思えないほど内容の濃いものでした。
続く第二部では、国立天文台副台長の渡部潤一氏と創生科学科の岡村定矩教授が加わり、聴衆から寄せられた天文・宇宙に関する様々な質問に三氏が回答しました。非常に高度な質問も多く、「私も知りたいです」と、まだまだ天文学が発展途上であることと、疑問の解明に向けた大志を覗かせる場面が印象的でした。「天文学に対し一般市民が出来ることは?」といった質問に対しては「こういった講演会に来てもらい、話題にしてもらうこと。自分たち学者が変人でないと理解してもらうことが一番。」と答え、天文学やその意義への理解を切に望んでいました。
写真1枚目は、村山氏による講演の様子です。時に大きなゼスチャーや声を交え、聴衆を引き込んでいました。写真2枚目は、聴衆から寄せられた天文・宇宙に関する質問に三氏が答えているところです。背景中で、「創生科学科」が「創『成』科学科」と誤植されているのは、ご愛敬です。写真3枚目は、七夕講演会恒例の、七夕飾りです。
(上記の文章の主要な部分は、創生科学科3年生の小池峻哉君によるものです。記してお礼申し上げます。)