教員から受験生の方へ
文理の枠を超えた分野の教授たちが、
それぞれの生徒の学びと成長を全力でアシストします。
- 二度選択ができ、可能性を広げられる学科。
- チャレンジで得られた成功・反省は、必ずや成長と自信に。
- たくさんの興味の引き出しに、たくさんのものを。
- 学問の基礎体力を身につけ、大きく飛躍を。
- 経験のない知識や技術も、自ら修得していける能力を。
- 自由に勉強できる環境づくりを。
- イメージせよ。
二度選択ができ、可能性を広げられる学科。
いま、産業の情報化と情報の産業化が急速に進展しています。多くの人がインターネット上で商品、サービス、情報を交換、取引しており、それが企業への新しいビジネスモデルの提供につながっています。企業に閉じられた商品情報、消費者側の好き嫌いなどの口コミ情報を収集して、市場の動向をリアルタイムに分析できるようになっているのです。こうした我々の生活に大きな影響を与える国々の経済、社会の大きな変動に伴ってクローズアップされる経済問題や経済現象は、応用経済学の研究対象となります。私の研究室では、商品の売買などの取引を電子的に行うEコマースの調査研究をしています。従来の統計データやアンケート調査では見えなかったものを発見できるところが、このデジタル経済研究の面白いところです。創生科学科では、さまざまな知識を融合して問題を解決、たりないところはさらに勉強して能力を伸ばすことができます。また、3年次にPBLとゼミ、二度の選択が可能になっています。これにより、学びにおいてもっとも大切な好奇心と探究心を引き出し、視野や可能性を広げられます。自分に向いていること、追究したい分野は何かを自ら見つけ、チャレンジしていく。私のモットーでもある「いっしょに考える。いっしょに進歩していく」を、皆さんとともに進めていけたらと願っています。
呉暁林 教授
専攻:応用経済学
チャレンジで得られた成功・反省は、必ずや成長と自信に。
私の専門はシステム工学で、自律型ロボットの研究をしています。研究室では「実践知」を重視し、「つくばチャレンジ」「Intelligent Ground Vehicle Competition」などに挑戦。そのなかで得られた成功・反省は、学生自身の成長と自信につながると確信しています。これは先輩たちの姿からみても明らかです。創生科学科は、幅広い分野の専門家がおり、機械、電気などのハードだけでなく、情報などのソフトだけでもない、課題を分析・インテグレーションするための知識を実践的に学ぶことができます。私の研究においても、移動ロボットの自己位置推定に不可欠なGPSの活用による高精度な自己位置測定法(RTKGPS)を、天文が専門の先生に相談しミニ天文台にシステムを構築していただきました。これからの人材には、物事を俯瞰し、適切に分析してまとめられる能力がより重要になってきます。そのためにも横断的かつ体系的な知識を身につけ、将来に応用できるよう指導していますので、ぜひ門を叩いてみてください。
小林一行 教授
専攻:システム工学・計測制御工学
たくさんの興味の引き出しに、たくさんのものを。
例えば、「スペルミスしちゃった!」と英語で言いたい場合に、”make mistakes”という動詞と名詞のつながりを知らなければならないように。もっている語彙をつなげて意味のあるまとまり(チャンク)、なかでも自然な語のつながり(コロケーション)をどのように学習すれば、効果的に言語力を伸ばせるか。また、ことばの習得にあたって心理がもたらす作用を探ったり、ことばの電子データ「コーパス」から使用実態を把握したり、自由記述アンケートからニーズや意識の解析などを行っています。ことばの知識を教育学や心理学、数理学など、他の領域と結びつけて研究するのが応用言語学です。私の場合は言語・教育をベースとしていますが、この創生科学科では、幅広い分野の教員がいて、さまざまな領域で問題を解決する道筋を学ぶことができます。気後れすることなく、間違うことを恐れず、食わず嫌いにならず、なんにでもチャレンジしてみてください。そのなかから自分が熱中できるテーマを見つけ、引き出しを充実させていってください。
小屋多恵子 教授
専攻:応用言語学
学問の基礎体力を身につけ、大きく飛躍を。
物質の根源である、原子・分子、原子核の研究をしています。なかでも、レーザー分光により原子や原子核などの情報を探ったり、レーザーアブレーション法といって、レーザーの強いパワーを瞬間的に極めて狭い領域に絞り込むことで物を切ったり削ったりして、原子の様子を詳しく調べる実験に力を入れています。こうした物理の研究に私が足を踏み入れるきっかけとなったのは、目に見える波長のレーザー光の美しさに感動したこと。「きれいなものが見られるとうれしい」という単純な動機からでした。ですから皆さんも視野を広げ、なにごとにも興味をもって向き合い、探究したいものを見つけてください。この創生科学科は、学生と教員の垣根が低く、いっしょに考え、議論しながら、ともに成長していくことができます。また、複数の分野を学び、幅広い教養を身につけることもでき、さらに大学院に進んで専門を深掘りすることも可能です。まずは学問の基礎体力を磨き、しっかりとした土台の上に大きく飛躍してもらいたいと思っています。
松尾由賀利 教授
専攻:物理学・レーザー分光・量子エレクトロニクス
経験のない知識や技術も、自ら修得していける能力を。
数理論理学は、数学基礎論とも呼ばれ、コンピューター科学から哲学、言語学まで幅広く応用されています。わかりやすい例でいえば、世界地図を隣り合う国の色が重ならないように塗るには4色あればいいわけですが、この4色定理の正しさを検証することも数理論理学の一端です。また、もうひとつの研究分野である形式言語理論は、「言語」という概念を抽象化して主に文字列集合として扱い数学的な研究対象とするもので、プログラミング言語処理系の理論基盤にもなっています。研究室ではとくに、人間の推論や言語の文法の使用・習得のメカニズムを数学的問題として探究することに力をいれています。こうした課題に取り組むことは、物事を論理的に考える能力はもちろんのこと、発想のブレイクスルーにもつながると考えています。私のところも含め、創生科学科では数学や物理、プログラミングなどの基礎となる理屈、仕組みを学ぶことができます。その理解を通して、知る・考える・応用する力が身につきます。それにより勉強したことのない知識・技術に対しても、自ら修得していける能力が備わっていくはずです。
金沢誠 教授
専攻:数理論理学・形式言語理論
自由に勉強できる環境づくりを。
すばる望遠鏡などに観測を依頼し、銀河系・アンドロメダ銀河等における古い星の光の変化や元素を探査する。それによって、銀河の歴史やダークマターの性質を解明する、銀河考古学を専門にしています。また、科学館や学校、街などに出かけ、フィールドワークやインタビューなどの質的調査手法を用いて、宇宙と人とのあらゆる関係性について考える天文化論の研究もしています。その一環として、人間系分野との連携により、天体観測を地域活性化につなげる活動も開始しました。天文学は極めて奥の深い学問です。英語の論文を読みこなせたり、データ解析にあたってのプログラミングスキルが必須となります。そこにチャレンジできるよう、研究室は自由に出入りして勉強できるオープンな雰囲気にしています。また、授業もYouTubeにアップし、学生たちが時間を有効活用できるよう努めています。さらに、キャリアコンサルタント(国家資格)を取得し、就職のサポートも行っています。「化学」ではなく、「科学」を学ぶ場であることをきちんと認識のうえ、ぜひ創生科学科へ。
田中幹人 准教授
専攻:銀河考古学
イメージせよ。
光速で伝わる時空のゆらぎ、重力波をつかまえ、遥か太古の宇宙の姿を探る。アインシュタインの一般相対性理論での予言に端を発する重力波天文学を専門にしています。中性子星やブラックホールなどの質量の変化によって起こる、ごくごくかすかな時空の伸び縮みをレーザー干渉により超精密に計測する。その精度は、太陽と地球の距離(1天文単位=約1億5千万km)が、水素原子(0.1nm)の百分の1だけ伸び縮みするような変化をとらえるというものです。これをかなえるには先進的要素技術が不可欠で、光学はもちろん、CAD設計や電気回路など幅広い知識と技術を融合しなければなりません。これらありとあらゆることを自分たちで学び、レーザー干渉計をつくり、計測することを私の研究室ではモットーとしています。天文学に限らず、目標を立てて答えを導き出すために、アタックする方法を考えることがなにより大切だと思うからです。あんな人になりたい、こんなことを実現したいと、イメージすることからはじめてください。そして大いにチャレンジしてください。
佐藤修一 教授
専攻:重力波天文学