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私から見た法政大学理工学部創生科学科 #1
「創生科学科」という名前を聞いた時、そこではどのような学生を育て、そしてどんな人材を社会に送り出そうとしているのか。私には容易に想像できませんでした。事実、私が創生科学科に入学した当初は、この学科の意義を明確に、そして簡潔に述べることは出来ませんでした。創生科学科で学び始めて、1年を経た今の私は、この学科の意義を“0から1”を生み出せる人材の育成と感じています。
「創生」とは、これまでの世界にはなかった全く新しいモノを「創り」「生み出す」ことの出来る人材だと思うからです。
物理法則や数学的定理は、あらゆる場面に見られます。身近な生活環境に始まり、医療、行政、経済、気象、金融、産業、環境。深い海の底から、遠い空の果て、母なる地球のさらに向こうの世界まで、これまでの歴史上、人類が偉大な一歩を踏み出せたのは、世界に散らばる法則という心強い味方が、人類の創造力と思考力を助けていたからです。そしてこの強い味方は、創生科に与えられた課題に対しても、大きな助けとなります。
「1を2にする力」と、「0から1を生む力」は、数学的な増減で言えば同じ+1でも、その為の一歩の歩幅はまったく異なってきます。これまでの固定観念にとらわれず、その一方、古より脈々と受け継がれてきた科学のみちすじを継承し、工学や経済学、言語学や人類学、心理学や天文学など、その世界観だけに束縛されず、あらゆる世界を俯瞰し、自在に統合出来る人材の育成、それが創生科の目指す姿と感じています。
もう一つ、私たち創生科学科の強い味方となってくれるのは、専任の教員の方々です。私たちをバックアップして下さる教員の専門分野の広さに、理工学部の一学科とは思えない、そんな驚きを覚えています。
昨今の大震災を始め、日本、そして世界は様々な局面において混迷の時代を迎えています。私は、そんな世の中のあらゆる問題や場面に対処できる力を創生科で培っていきたく思います。現在では、自分の憧れである「宇宙」という視点から、これらの問題にアプローチ出来ないか日々模索しています。
創生科学科での4年間で、自分だけのまったく新しい世界を開拓することを目指します。
創生科学科2年 福島広大